結果を出す人が実践するシステムシンキング

結果を出す人が実践するシステムシンキング

システムシンキングという思考方法をご存知でしょうか。システムシンキングとは全体の影響関係をシステムとして捉え、思考の壁を破り、より本質的な問題に気づき、それを解決する力を得る方法です。物事には様々な要因のパターンがありますが、その影響関係から全体の構造を明らかにすることができればより最適な解決方法を分かる、という考えに基いています。

目の前の課題に追われるだけではなく、もっと根本的な課題解決を行う必要があったり、一時的に成果を高めるだけではなく、持続的な成長を実現したい場合に最適な手法とされており、多くの学術機関や企業で導入が試みられています。

今回はこのシステムシンキングを実践する上でどのようにすればよいのかをお話します。


森を見るべきところで木ばかりを見てしまいがちな場合に最適

個人の特性によりますが、考えを纏める上で大抵の場合は2種類に分かれます。全体をつまり森そのものを上空から見下ろす様なイメージで捉えることができる人と、そうでなくより物事の内部を、つまり特定の木を森の中から観察して捉える人です。

前者は企業の経営的側面から全体の問題点や進め方を思考するのに非常に優れており、本質的な打ち手を実践するにはそうしたらよいかを考えるのが得意な傾向があります。

一方で後者は全体を俯瞰してイメージすることに不慣れなため、全体の本質を見抜くことができません。ある特定の領域で課題を抽出し改善を図り進めていくのは得意なのですが、全体としてそれを優先すべきかを思考することができず、総じてまず全体を見てから戦略を練っていくケースにおいては議論に入れないケースがほとんどです。もしもこのような方が多い組織であると話が一向に纏まらず、結果戦略として体をなしていない道筋を辿ってしまうことになります。

システムシンキングはこのような組織、人にとって物事を全体で捉えるための思考を補助してくれるツールとして最適なのです。全員が同じイメージで議論を進めるために利用し、結果を出すにはどうしたら良いかを検討する上で最適解を与えてくれる可能性が高いのです。


システム図を構築することで全体を可視化

システムシンキングは全員が同じ思考を行えるようにするためにシステム図という技法で全体を可視化します。これにより一人ひとりの考えやイメージが異なることはなく、全員が同じベクトルで全体を見渡し課題を特定できるようになるのです。どことどこがどのような関係性をもっているのか、またそれぞれがどのような課題をもっておりどんな対策が必要になるのか、そしてその課題を解決できればどの程度のパフォーマンス向上が期待できるのか、「関係性」「課題」「成果」という観点から可視化し、手をつけるべき優先順位を考えるのです。

当然、成果は需要と供給にも紐付きます。課題の大きさと需要と供給の状況から投資対効果を割り出し、全てを数字で可視化しながら議論できれば物事の優先順位が全員が共通認識のもとで進めることができます。

また、改めて全体を可視化することで全員が全く予期していなかった可能性やリスクに気付くこともできます。もしもその可能性が千載一遇のチャンスに繋がるのであればイノベーションを創出できる可能性もありますし、逆にこの後待ち構えている大きなリスクを事前に察知し回避できれば損失を未然に防ぐことができます。


複数の部署、複数の人でチームを組んでシステムシンキングを行うことで一体感を醸成

システムシンキングは何も普段同じチームで働いているメンバーで実践するためのものではありません。もちろん議論が行き詰まったり、全体を捉えるのが苦手なチームで活用するのもおすすめですが、会社全体の業績向上に繋げたいのであれば異なる部署を横断してチームを編成しシステムシンキングを行うのが最善です。

特に普段あまり交わることのない部署同士で行うことができれば、それぞれの部署の関係性を知ることができ、またお互いのどんな課題や可能性を秘めているのか知る良い機会になるからです。普段交わらないことで入ることのなかった情報がシステムシンキングを通じて知ることができればそれまで発想することのできなかった様々なアイデアを生むきっかけになり、時にはイノベーションを起こすような発想を生み出す可能性に繋がることさえあります。

また、会社全体でどのような課題が発生しているのか共通認識を持てればどこをどうすれば業績アップに繋がるのか把握することもでき、一体感の醸成にもつながってきます。会社全体をお互いに知り全員で会社を盛り上げるためにはどうしたら良いのか考える機会を生み出せる面では会社にとって最も効果的な手法と捉えることもできるのです。このような効果は会社規模が大きく、部署で縦割りの組織であればあるほど必要性が増し同時に効果も上がっていくものと考えることができます。